ライブラリーチェアのアレコレ

Pierre JeanneretとEulie Chowdhuryによってデザインされたライブラリーチェアです。 

パトリックセガン著のルコルビジェ、ピエールジャンヌレの187Pから引用させていただきました。 こちらがオリジナルのブループリント(設計図)です。

個人的に好きなモデルで、数もたくさん見てきました。 

大まかに前期、中期、後期のデザインで3種類に分かれるのでは?と考えています。



 





 こちらは設計図に忠実に作られた個体で、前期のデザインに位置します。 

 座面の接合部に特徴があり、脚部は面取りされていて滑らかさが感じ取れます。 


木を切り出す側からすると厄介な仕様なので、中期でデザインがだいぶ変わってきます。


こちらが中期、脚部と座面のボルトデザインが好みです。








体重がかかり、壊れてしまいがちな脚部のXが重なる部分と、座面下の支柱が強化されています。
堅牢性を重視してデザインを直したのでは?と考えています。



わかりやすく並べてみました。
左が初期、右が中期です。
座面角の組み木が排除されています。


左が初期、右が中期です。
面取りが無くなり角が立っています



こちらが最終期のデザインです。
座面にRがつき、座り心地が改善されています。
ボルトや背面の組み木など複雑なディティールは全て排除され、作りやすい形になっています。

シンプルになりすぎてしまい、あまり好みではないので仕入れてきてはいませんが、
合理的なデザインに変化していますね。


ジャンヌレは個体差が大きく、ここに書いてある事が全てではありません。
その他まだまだ細かいディティール等ありますが、
ご興味ありましたらギャラリーで直接説明させていただきますね。